M6 Leitz |
1985年に本物のライカを新品で購入してから、こんな軽装備でも仕事が出来る事を知った僕はしばらくの間ライカでレンジファインダー撮影を楽しんだ。しかし、中判撮影が増えるに連れ、ライカの仕事での出番は減っていった。
その後のライカはチタンメッキのM6をだしたり、特別なロゴマーク付きを限定生産したり、とても進化と思える変化がなく過ぎていた。
時は経ち、1994年京セラから画期的レンジファインダーカメラ「コンタックスG1」が発売になった。
チタン外装
オートフォーカス
実像式ズームファインダー
カールツァイスレンズ
ライカM6とほぼ同じ大きさで電動巻き上げ、巻き戻し
いっこうに進化しないライカM6に比べ画期的に進化した次世代レンジファインダーカメラとして多くのファンを獲得した。
中には『ファインダーの見えが悪い』『オートフォーカスの精度が悪い』などと批判的な意見もあったが「ライカとは別物のレンズ交換式AFレンジファインダーカメラ」として好評を博した。
値段は少々高いがライカと比べればベラボーに安い。
僕はすぐに飛びついてG1ボディと28ミリ、90ミリの2本を購入した。
その頃のカメラ雑誌では盛んにライカレンズとカールツァイスレンズを比較したり、ライカボディとG1ボディを比較したりの記事が花盛りだった。
前評判の高かったカールツァイスレンズは実際使ってみると適度のコントラストと硬すぎないシャープさで魅力にあふれたレンズだった。
実は、G1購入の資金に充てるためミノルタCLEと3本のレンズを手放した。
ライカはM6ボディ1台、レンズはなくなっていた。
「G1を仕事で使おう」と思ったが、何かが物足りない。
広角は28ミリで十分だが、望遠が90ミリまででは人物アップが撮れないので、もう少し長いレンズが欲しい。しかしコンタックスG1システムにこれ以上の望遠を望むことは不可能だ。
そこで思ったのが、広角28ミリはG1で、望遠はライカM6に135ミリを付けよう。
ライカのレンズはどれも高価だが、望遠系は余り人気がなく中古でとても安く手に入る。
それまでは仕事用カメラやレンズを中古で一度も購入したことがなかったが、ライカは別である。何しろ新品は高すぎる。
何軒か中古ライカレンズを扱う店を当たって、テレエルマー135ミリF2.8を65000円で購入した。
早速ライカM6に付けてみた。
広角28ミリに対応したM6に135ミリを付けると撮影範囲を示すカギカッコ 「 」が中央のほんの一部を示す。写る部分が拡大されるわけではないので、ハッキリ言って見やすいものではなかった。初のライカレンズも生かしようがないのか、と思ったとき「ライカM3はどうか?」と思いついてしまった。
1954年発売になったライカMシリーズの最初のカメラである「M3」は50ミリと、90ミリ、135ミリに対応したどちらかというと望遠よりのファインダーである。
後に発売になった「M2」は35ミリレンズ対応の広角系ファインダーである。当時のライカ使いは50ミリ以上はM3で、35ミリはM2で、と使い分けていたと聞いた。
ならば、135ミリ用に「M3」はどうか?
このとき既にいわゆるライカウイルスに感染していたようで「135ミリ以上は一眼レフの方が使いやすいよ」と言う自分の中の正しい考えがウイルスによって打ち消されていたようである。
そして熱におかされ正常な判断が出来なくなった僕は「コンタックスG1」そっちのけに、ついに「ライカM3」を購入してしまった。
値段は10万円をちょっと越えた程度の、M3の中では『格安』のものを選んだ。
一眼レフが「カシャーンッ」だとすると、
ミノルタCLEは「カシャ」で、
ライカM6は「コト」っとシャッターが切れる。
と以前書いたと思うが、M3はもっと静かで「・・」
それはオーバーだが、以前から「Mシリーズの最高傑作はM3」と聞いていた意味がわかってしまった。
それから、
M2 |
M3はフィルム装填がM6よりさらに難しくなっているが、M2に「クイックローディングスプール」を付けるとM6と同じようにフィルム装填が出来る。
ならばM4の方がM6に近いだろうと「M4-2」も購入。
「露出計が入っていないからライカは使えない」と思っていたなら露出計内蔵「M5」を買わなくては、と・・「M5」も。
同時期に発売されていた「CL」も買わなくてはと、
気付いてみると、
M3ダブルストローク
M3シングルストローク
M2クイックローディングスプール付
M4-2
M5 2吊り
M5 3吊りブラック
CL
M6[Leitz]
M6[Leica]
CL |
細かな説明はしませんが、おかしいことだけ解って下さい。
これらのカメラ何に使います?
仕事?
あ〜〜もう完全にライカ熱・・・
コンタックスG1きっかけに完全にライカウイルスに冒されてしまった僕は
もちろん、ボディだけでは収まらず、
レンズも全部買う暴挙に至る。
以下次号
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